The Plucky Squire

The Plucky Squire 3650分(セーブテータより)でクリア。

 

本作はゲームフリークの元社員であるターナー氏が創設した All Possible Futures 初の作品であり、絵本と現実世界を行き来しながら冒険するゲームとなっている。

 

ターナー氏はシャリタツやマッシブ―ン、バイバニラなどの
デザインを手がけたことでも知られる。


物語は、見習い騎士のジョットが悪巧みを行うハムグランプのもとへ向かうところから始まる。

ハムグランプはここが絵本の世界であること、物語の最後でジョットに敗北することを知り、ジョットを絵本の外へと追い出すことで結末を書き換え、世界を乗っ取るために動き出す。その計画を阻止するべく、ジョットは絵本の世界へと戻り、仲間とともに冒険に出る。

 

本作について、氏はインタビューで「ゲームプレイを継続的に変更し、常に楽しい驚きに出会うことのできる舞台」として絵本を選択したと語っている。

 

インタビュー記事

www.unrealengine.com

 

あるページでは岩を避けながらゴールへ向かう。

また別のページでは、文章の一部を入れ替えて絵本の中のギミックを変化させる。

ページによって異なるゲーム体験は、先述のとおり常に楽しい驚きに出会うことのできるものであり、最後まで飽きがこないよう工夫されたものになっていた。

 

 

時には本を傾けて重いものを動かしたり、前のページからアイテムを運んでくるなど、絵本から飛び出すという設定を活かした謎解きを行う場面も多く、とても面白かった。

 

謎解きに関しても、ヒントを提示してくれるキャラクターが都度存在しているため先へ進めやすく、アクションの難易度も比較的優しめに設定されているのでゲーム初心者にもおすすめしやすい。

 

個人的に感じた課題として、3D(現実世界)で冒険する際、ある程度の導線は用意されているものの、それでも進むべき方向が分からなくなる場面が数回あった。絵本の中での動作と比較しても、少し3Dとなった時の操作感は違和感を感じる部分もあった。

またセーブは任意のタイミングで行えず、一定まで進めるとオートでセーブがなされる仕様のためゲームを閉じるタイミングによっては最後にプレイしていた箇所がセーブされておらず、少し前まで進行状況が戻ってしまうことがある。こればかりは少し惜しいと感じるポイントだった。

 

こうして課題を挙げてはいるが、私自身はプレイしている際はあまり気にならず、最後まで楽しく遊ぶことができた。

 

とても良いゲーム体験ができました。是非手に取って遊んでみては。

アルカディア・フォールン

アルカディア・フォールン クリア。

インタビュー記事にて「ゲームを通じてプレイヤーが既存のキャラクターを演じるのではなく、プレイヤー自身がなりたい自分をゲームに反映できるような作品を作りたかった」と語っているように、選択肢によって主人公の性格が変化していくゲーム体験は、遊び手に自己を投影させ、没入感を与える良い刺激となっている。

 

引用元

『アルカディア・フォールン』発売記念! Galdra Studios にインタビュー!! - Shinyuden

 

本作がGaldra studios初の作品となる訳だが、他のノベルゲーとは一線を画す。

このクオリティをしょっぱなから生み出したのすごすぎる。

 

アルカディア・フォールンは、錬金術師の弟子として小さな町で暮らす主人公モーガンが、ある日襲われていた精霊マイムを助けたことを発端に、意図せずして禁忌を犯してしまう。しかしそれは事件の始まりに過ぎず、そのことをきっかけとして様々なキャラクターと出会い、事件解決のため奔走する物語。

 

本作、私が何を評価しているかというと、選択肢と自分の考えとの間にあるニュアンスの違いをなくそうと努力している点。これにより、あたかも自分が主人公であると錯覚してしまうような感覚に陥る。

 

大半のノベルゲームにおける選択肢はセリフ、または「優しく」など伝え方のみが提示されるものが多い。

そのため、自分の意図しない発言をキャラクターが発し、想定していた展開にならなかったり、選択肢から具体的なコミュニケーションが想像できずに悩んだりすることが割と頻発する。

 

しかし本作では、双方をしっかり明記しているため

 

「ここはハッキリと断ろう」

「冗談を言うより、真摯に受け答えしたほうがいいな」

 

といったプレイヤーの意思がしっかりと反映される。選択肢を前に悩む時間が有意義なものとなる、これこそが本作品の素晴らしい点である。

 

「頭痛いね」だけでは暗に断るための表現ともとれるが、「冗談っぽく」という
ニュアンスが記載されていることで、わざと言っていることが分かる。

 

遊び手と操作するキャラクターとの間にある認識や考え方の違いを埋めていくことで、望んでいた展開が見られ、また物語を自分の事柄として捉えられるようになる。これが繰り返し言っている没入感につながっている。

 

自分が無知なだけかもしれないが、意外とありそうでなかったひと工夫。

 

さらにこうした選択が主人公の性格を形成していくため、どんなキャラクターとなっていくかは未知数である。まさに、「なりたい自分をゲームに反映できる作品」そのものだと思う。

 

ボリューム自体も10時間あればクリア可能で遊びやすい。

唯一の不満があるとすれば、セーブスロットが少ないことだろうか。選択肢毎にセーブしているととても足りないので、要所要所でセーブしていく必要がある。

 

全体を通して満足度の高かった作品。ぜひ遊んでほしい。

Hookah Haze

シーシャで一期一会

Hookah Hazeクリア。

既存ゲームでいうと『Va-11 hall-a』や『コーヒートーク』など、店員として日々訪れる客と会話しながらお酒などを振る舞う、テキスト主体のゲーム性となっている。

 

 

入院生活が続いた主人公は、病院協力のもと2週間だけシーシャのお店で店長として働くことになる。来店する客と交流を深め、相談に乗ることで絆を深めていく。

 

最初にSNSに投稿する今日のおすすめフレーバーによって来店するキャラが絞られるので、個別ルートへ入りやすい。

 

ゲーム中では会話に区切りがつくと炭交換を行うのだが、

主人公が「少なめ」と言えば2個、「平均」なら3個、「多め」なら4個入れておけばいいことを進めていくにつれて理解した。1個と5個はダミー、気を付けよう。

 

 

2週間というゲーム内の制約もあってか、少しボリュームに欠ける印象のあった本作。登場するキャラクターも3人と、先述の2作品と比べるとかなり少ない。

その分、各キャラクターをしっかりと深堀りして一人一人と密接なかかわりを持つことができるのは本作ならではの良さであり、他作品との相違点ともなっている。

 

個人的なことを言えば、もっといろんなキャラと話してみたかったし、一回一回の会話がかなりあっさりしているような気がして、少し物足りなさを感じた。

またこうした会話の中で、主人公の考えと一致しない場面が何度かあった。

「そういう考え方もあるか」とあまり気にしなかったが、人によっては感情移入できず世界観に没入しにくくなる原因となるかもしれない。

 

bgmも落ち着きがあって心穏やかになる。これは本当に素晴らしい。

息抜きに遊ぶのにちょうど良いゲームでした。

サマポケ

島で過ごす、夏のひと時。

サマーポケッツ(無印版)クリア。中古ショップをめぐっていた時に出会い、タイトルは聞いたことあるな程度の認識だったので買ってみることにした。

ノベルゲーム、これまではクロスチャンネルくらいしか遊んだことがない。

どちらもかなりのボリュームがあり、面白かった。

 

サマポケは主人公が各ヒロインのやりたいことに付き合うことで物語が進行していく。

そのためマップに点在するヒロインを(多分)一度でも逃すと強制帰宅する事になる。蒼だけはどういう条件でルート確定するのか分からなかったが、神社マスを踏むことで進行できるようになった。

 

個別√で好きだったのはしろは、次点で蒼の島民組。総合的な優勝はALKA TALE。

あまりネタバレせずに語るの難しいな。

 

 

しろは√では、自身が持つ「不吉な未来を視る」能力によって、最悪を回避するために他者との交流を絶とうとした。しかし主人公や蒼をはじめとした島の皆と過ごすうちに、相談して解決方法を模索できないか探っていく、というお話。

 

その地に根差した生活というか、地域ならではの風習を垣間見ることができたのがこの島民組√で、こうした細かい部分まで設定が行き届いている作品は総じて高評価を得る場合が多い(当社比)。

メイドインアビスの大穴に棲む生物の生態とか、入間くんに登場する悪魔の種族ごとの寝具の違い(巻末のおまけページかカバー裏にあったはず)など、細部まで作り込まれているとその作品の世界に入り込めて嬉しくなるよね。

流石にここまで作り込んだ作品には中々お目にかかれないけど。

 

ALKA TALE、これはぜひ遊んで確認してほしい。

終わり方に少し不満こそあれど、今後の展開を想像して楽しめる〆ではあったのでハッピーエンドを思い描いて完結させるに至った。

 

最初に述べた通り、無印版を購入しているので赤髪の女性やのみき、静久などの√は

ない。のみき√が気になるので、改めて購入して遊ぼうと思う。

The Good Life

犬猫に扮して街の謎を追うジャーナリスト、ナオミ・ヘイワード

女神転生発売以降、長らく放置したままだったがやっとこさクリアした。

クリアまで約45時間。

正直不満要素も多く、手放しに賞賛したり他人におすすめしたりは難しい印象。

 

本作の内容

多額の借金を返済するため、主人公は”世界一幸福な町”レイニーウッズの調査へ。

満月の夜に住民が犬猫になるという不可解な現象、突如起こった殺人事件などを追う中で個性豊かな住民たちと関わっていき、街の真相を探っていく。

 

本作、殺人事件を軸に物語が進行していくためミステリー要素が強いかと思いきや、示されたメインクエストをこなしていけばクリアできるため基本的に一本道。

 

どちらかというとスローライフの側面が強く、ナオミ(主人公)の体調や清潔感を管理して健康を維持する、庭のガーデニングやゲーム内SNSへの写真投稿などゲーム内での遊び要素が多くて楽しい。

Switch版だけなのか不明だが、動作が重く、かくつくこともあったのは少し残念。

 

メインクエストだけなら15~20時間程度で終わるものの、サブクエストをこなそうとするとかなり時間がかかる。一筋縄ではいかないものが多く、大変だった。

 

個人的に特に大変だったのは医者のクエスト。あらゆる病気に罹患してこいと言われ、断食したり暴食したりととにかく時間かかった覚えがある。

次点でガーデニング系。工務店で必要素材を集めればいいと思っていたが、そもそも工務店では作れず、マップを探索して拾ってくるしかないものがある。無駄に広いうえヒントがないので途方もない作業となる。こっちのがやばいな。

 

オープンワールドではあるが塀など移動に制限がかかるものが点在しており、塀を超えるために猫になって人間に戻って羊召喚して…と、移動には面倒な点も多かった。

 

先ほど工務店の話で少し触れたが、必要素材の収集も大変で、野生動物やごみ箱などからドロップする確率が体感低い。魚料理もあるが釣りができるわけではなく、商人とのトレードとなる。こちらも必要となるものが無駄に多く、かなりの労力を要する。

 

ストーリーを終えて不明な点も多く、多くが謎のままでゲームを終えることになるのでどこかすっきりしない部分があった。

 

昨今は快適に遊べるゲームが多い中、こうした不便さをゲームに取り入れるのはかなり斬新ではあったし、スローライフという観点で見ればむしろその不便さを楽しむことも醍醐味ではある。ただ本作のゲーム性というかスタイルとはあまりかみ合っていない印象があり、人によって評価の割れるところか。

初期のぶっ壊れ

ティンクルスターナイツという、DMMのソシャゲを遊んで9カ月くらいになる。

最近は新キャラが使用するスキルのインフレも目覚ましく、

アタッカーによるノーツ前進や火力アップのバフは標準搭載されている気がする。

 

それ自体は全然いいと思う。同じ環境ばかりでは飽きがきてしまう。

先に挙げたインフレに加え、オーバーヒールやチャージ付与などの追加効果による編成を工夫する余地が生まれるのは、本作を楽しむ醍醐味の一つである。

 

本題はというと。

ちぃモタヘル実装あたりからキャラのインフレが潮流に乗り始めていた一方で、初期に実装された通称「コハルリナス」+αでほぼすべてのクエストをクリアできてしまう。そのため、そこそこ歴の長いユーザーは最近実装されたキャラを入手しなくとも、それほど問題ないというのがゲームとして優しいのかぬるいのか…。

 

こうした状況は1周年を迎えようとしている現在でも変わらずで、それほどまでに完成されたこのメンツは、ゲーム性にかなり影響を与えているように思う。

 

勿論、通常任務に加えイベント戦、属性塔や種族交流会、一部の高難易度ステージなどで活躍の場は十分にある。

コハルリナスだとクリアまでに時間がかかったり、単調なゲームになったりするため、より短時間でクリアするために前述した新キャラを入手するのも良いだろう。

 

とはいえ、初期からぶっ壊れキャラの実装を行ったことで、ガチャを引く上でよぎる「結局コハルリナスでクリアできる」問題。マンネリ打破や全く別のキャラを軸とした編成を考えてみる、あるいは見た目が好みであるなど、結局はユーザーの価値観や楽しみ方の問題のような気もするが、初期に実装されたキャラが依然としてtier1に君臨し続けているのはすごい。

 

それに悪いことばかりでもなく、他の編成で行き詰っても「これ使えば勝てる」という最強の保険があるおかげで、却っていろんなキャラに手を出せるという考え方もある。

 

私はストーリーやイベントを楽しめればそれでいいので、手応えのあるゲーム性は正直求めていない。そのため、個人的に今の難易度は丁度いい(もう少し難しくても可)。

1周年も目前に迫り、これからも長く続いていくゲームとなってくれれば嬉しい。

ユグドラ・ユニオン

調子に乗るんじゃねえ!

 

ユグドラユニオン、総プレイ時間30~35時間。思ったより時間かかった。

1ステージごとの消費カロリーがカラオケ4曲分くらいあって、一度にがっつりやる

より日を改めて遊ぶ方が継続して遊びやすい印象。

 

こうしたマス目を移動して戦うゲーム、何気に遊んでこなかったから新鮮。

 

タクティクスRPGというゲームジャンルではあるけど、

地形や時間帯、カードの選択にユニオンリンクなどゲームを構成する要素をうまく活用し、戦略を立てて戦う必要があるためストラテジーと言った方がしっくりくる。

 

難易度も丁度良く、ゲーム開始前に前回の内容を軽くおさらいしてくれるため

ストーリーを把握しやすいのも良い点。

 

以下、遊んでて印象に残った出来事を一部列挙する。ネタバレあるぞ!。

 

ミラノがとにかく強い。序盤中盤終盤隙がない。

終盤のガルカーサに困ってた時、一騎打ちで必勝になる「キルブレード」を持たせる

ことでメタれると思ったけど、

ジェノサイド発動時にはその効果は適用されなくて負けたのも良い思い出。

中盤のガルカーサには負けないくらい強いので、全員を退避させるミッションで

ミラノだけ残してギリギリまで経験値のために戦わせてた。

 

レオンがスキル発動するときにいう「調子に乗るんじゃねえ!」が好き。

本当に面白い。専用のボイスが欲しいくらい。

 

キャラの良さを感じたのはニーチェだったんだけど、弱い。

水中ステージがそこまで多くないしそれでもわりと負ける。

それでも、武器相性など他の要素を組み合わせてそこそこ活躍させることができたから満足している。

 

キリエが最後まで都合のいい女という感じで、何故毎回タイミングよく助けに来るんだろうとか思ってた。素直になれていればな。

 

相手が使うブラッディクローがとにかく強くて、リーダー討たれて負ける。

強いカードだと他にスティール、ジハード。tier1。

個人的にはエースガードとマインドチェンジも好き。

 

まだ語りたいことはあれど、この辺で。